インターネット

*あかねのイタリ珍プレー*



球目インターネット

あたしは今、こうやってホームページ!なんてものを作ったりしているが

自慢ではないけれど、機械が苦手!!

なんです。

もう、あのパソコンのハードの中身の線とか細々したもの見ると

げぼーーー!ってなっちゃう・・・。(また、それは違うか・・)

そんなあたしですが、イタリアへヴィザをとって行く前に

親にノートパソコンを買ってもらった。

回数としては2度目の渡伊の時。

メーカーは絶対SONYのVAIO!!

なんて、機械苦手なくせに好みだけはしっかりして・・・。

まあ、それはそれとして、つまり

あたしがパソコンを始めたのはイタリアに行く直前。

使用目的はもちろんメールのため。

日本でさえインターネットの接続なんて出来ないくせに、

ましてや外国のしかもイタリア!で成功するのかと、当然に不安はあったものの。

既にイタリア在住でインターネットを使っている友達がいたため、何とかなるだろうとは思っていた。

そして


前に行った時と同じように、イタリアの語学学校(某L学校)

に、紹介してもらったお家へ行った。

以前もそうだったのだけども、そこもイタリア人のおばちゃんとのシェア。

そこがまたこれ!街の中心からとお〜〜〜〜〜〜い!

そして、いよいよ目的のインターネット使いたいんですけど!

の交渉。

もちろんその分のお金は別に払うつもりであったが

何とそのちょー巨体のイタリア人のおばちゃんは、

見た目によらずインターネットを自分でも使っていて、

「自分の部屋でしか使えなくて、2回線には出来ないわ・・・」

と申し訳なさそうにやんわり断られた。

まあ、仕方ないなー・・・何か方法を考えなくては。

と、思いながら普段はその持って来たパソコンは、ベッドの上において遊んでいた。

そして!!

身も凍るような恐ろしき出来事が起こってしまったのである!


その夏のイタリアは異常なまでの熱い夏で、北の街のミラノでもえっっっらい暑かった。

いやこれほんと!あたしが北海道人だからでないヨ!!まじで熱くて、

電気屋さんでも扇風機売り切れてひどかったんだから!

まあ、てなわけで。

普段はあんまり喉が渇かないあたしでもその夏は渇く渇く!

毎日しょっちゅう飲み物を飲んでいて、当然パソコンをいじっている時も飲み物を飲む。

しかしそれがあんな悲劇を生むとは・・・!!!

その日もベッドの上で洋ナシのじゅーすを飲んでいた。

ハイ!予想通り!ノートパソコンのキーボードの上に洋ナシのじゅーすが雪崩のように!

「っきゃー!!」

買ったばっかりなのにいいいいいい。

もうそれからはアレコレ試した、キーボードの部分だけ外して洗浄したり。

友達に教えてもらったイタリアのSONYのお店に持っていったり。

そこでは冷たく「VAIO NO!!」

と言い離され・・・。

もうどうしていいのかわからなくなり、数日後。

同じクラスの日本人の男の子と学校帰りに中心街にある電気屋さんにダメモトで持って行った。

従業員の人も日本のパソコンという事で困惑し、

色々な人が入れ替わり立ち代りやってきてはあーでもない、こーでもないとやってくれて

最終的にやってきたデコボココンビのような二人組みが

中には染み込んでないから、もしかしたら外付けでキーボードを付けたら動くかもしれない。

はぁぁぁぁ、天使のようなアイディア。

あたしは期待に胸膨らませて彼等がお店にあるキーボードを箱から出して取り付ける様子を見ていた。

そして一人が文字が打ち込めるかテストしたい、というのでWordを立ち上げた。

すると・・・、わかりますかねWordってアシスタント用にイルカとかが出てくるんですよ。

それを見たイタリア人、うっひゃー!すげー!!と大はしゃぎ。

え・・いや、それはいいから早くテストしてー!!!


結果


応援ありがとうございました!無事動いたのです。

さて、その後。

結局あたしは住んでいた家を出た。

別にインターネットが出来ないから、という理由だけではない。

その頃のあたしの生活はというと、

午前中は学校へ行き、午後に帰ってきてゴハン、お風呂を済ませ夕方に仕事へ行き夜遅くに帰ってくる

という感じだったのだが。

あまりに家が中心街から遠い為、仕事の帰りが夜中の1時近くになってしまうということ。

それと、大家さんが、人柄はものすごく良い人なのだが

あまりに巨体で動くのがツライのだろう、あまりにも家の衛生状態が良くないのだ。

お風呂に入るのも気持ちが悪いくらいな状態で、これは家を変える事を考えなくてはならないと思ったのだ。

変わった家は日本人と韓国人の女の子がシェアして住んでる大きなアパートで、

インターネットもみんなやっているという。

おーこれでやっとネット繋がるでないの!


て・・・


それにはまず接続しないとどうにもならないねーコレ。

果たして機械が苦手のあたしにそんな大技が出来るのだろうか!?

まあ、とりあえずネットを繋げているお友達にどういう経路で接続をしたのか聞いた。

まず、

◎イタリアのプロバイダーと契約せよ!

契約をするにはまず、コーディチェ・フィスカーレというものをもらわなければいけない。

これはイタリアの税務番号のようなもので、大きな買い物をする時(例えば不動産ナド)や

企業的な何かと契約・登録する時に必要になってくるもの。

だが当然皆さんも想像する通り、そんなすぐに取れるものではない。

外国人がコーディチェを取得する為にはまず、滞在許可証がなければならない。

日本からヴィザを持っていけば滞在許可証は取れる。

まあ、朝ちょー早く警察署へ行って多国籍な人たちと一緒に何時間も並び、

窓口の人に睨まれながら取れるのかな、取れないかな・・とぷるぷる震えながら待つという経緯はあるものの。

滞在許可証があればコーディチェはそんなに苦労なく取れるものだ。

申請しに行く役所は遠いけどねえ・・・。

大体にしてミラノに一箇所しかないってのがマチガイ!


・・ともあれ。


コーディチェを取ったはいいが、プロバイダーとの契約はネットから申し込むのがやっぱり楽。

そこで中心にあるインターネットポイント(カフェではないのだけど、誰でもテレホンカードを入れればネットが出来る所)

で、友達から聞いたプロバイダーのサイトに行って契約をしてみる。

名前や住所や電話番号、自分が外国人であるかどうかナド

要求される項目を調子良く埋めていく。

そして最後にコーディチェ・フィスカーレの番号を入れるところがある。

ふふん、コーディチェかい。持ってるさ、今番号入れるからそこで待ってな。

このコーディチェの番号というのは、半角英語と数字が混ざっていてけっこう長い。

あたしは取得した番号を目を皿のようにして見て入力し、

さあーこれでどうだ!といわんばかりに送信ボタンを押した。


入力された番号が違います。

て、出るじゃない。


え?え?

今までの自信は遠く南の地中海のマルタ島まで飛び去ってしまった。

何度も何度も入れては送信ボタンを押してみる。

何度やっても、同じエラーが出るのだ。

こ、ここまで来たのに!

キーボードが壊れたり、最初の家で繋げなかったり色々とあったにも関わらず

やっとここまで辿り着いたのに!

隣でインターネットをしているイタリア人の男の子にまで

「この番号入れてるのに出来ないのよ!?何でだろ?」

と聞いた。

彼もネットの画面やコーディチェを見て

「これは違うって書いてるね、使えないんだよ」

そ、そ、そんなぁ〜〜。

もう・・どうしようもない・・テレホンカードもなくなってきたし

その日はおめおめと帰ったのである。

しかし、帰ってからも次の日の学校の授業中も気になってしょうがない。

なんでだろう、あたしはきちんとした段階をふんで取得した番号のはず。

何度も何度もコーディチェ・フィスカーレを見つめる。

その時、あたしの背後に天使が舞い降りた!

こっ、この英語のOだと思っていたトコロ!数字の0なんでないノーーー!?????

いやー・・・

今にして思えば当然すぐに気付くべきところ、

当時のあたしはそういった、ネットに英語や数字を入力するなんて事はやったこともなく

半角、全角というのもわかるようなわからんような

そんな感じだったので、気付くのにローマ法王がヴァティカンから地下鉄の駅に歩くくらい時間がかかってしまったのだ。

それでやってみたら、ひゃっほーい!

出来た。

これで家に帰って接続の設定が出来れば晴れて!イタリアでネットが出来るようになる!


その先?

いやー・・・どういう風に繋げたのか

覚えていない・・・。

2日はかかった、それは覚えている。

学校から急いで帰ってきて一生懸命に挑戦していた。

わからないながらも色々な事を試して、繋がった時のあの喜び!!!

こんな思いをした経験があるから、今ネット関係でトラブルがあっても

さほどイライラする事がない。


もう、それからというのは

もちろん目的であったメールはやり放題。

でも何より楽しませてもらったのは、ラジオのインターネット放送。

今は聞けないのかなあ、その当時はニッポン放送のオールナイトニッポンがインターネットで聞けた。

何年も前から大スキでいつも聞いていた西川貴教のオールナイト。

しかも丁度時差の関係で、学校から帰ってきてお昼ゴハンを作って食べ、洗濯も済ませた頃に放送が始まり

仕事に行くまでに終わるという理想的な環境だったのだ。

それが毎週の楽しみになり、野球までもインターネットで聞けた。


こんな事があったから

今、こうして当たり前のようにスムーズにインターネットが繋げるという事が

あたしにとっては、きっと人の何倍も何倍も嬉しいのだ。